<索引整形ツール mendex ver.2.6f> 株式会社アスキー・メディアワークス ptex-staff@ml.asciimw.jp mendex は makeindex 互換のLaTeX用索引整形ツールです。 makeindexは基本的に欧文用であり、和文を扱う上で色々と手間が掛かります。 それらの手間を減らすように新たに作成されたのがmendexです。 <特徴> ・基本的にmakeindex互換だが、以下の点で非互換。 1. makeindexには索引項目の分類として「記号」、「アルファベット」の他に、 数字のみの項目として「数字」という分類がある。mendexでは数字は「記号」に 含まれる。 また、以下のmakeindex用スタイルパラメータは認識されない。 numhead_positive numhead_negative 2. makeindexの項目の並び順は、頭文字は「記号」「数字」「アルファベット」に 分けて並べられるが、2文字目以降は単純にASCIIコード順となり、記号より アルファベットが先になる場合もある。 mendexの英数字の並びは、2文字目以降も「記号」「数字」「アルファベット」の 分類が考慮される。 3. makeindexには -g オプションでドイツ語辞書順(記号->アルファベット小文字-> アルファベット大文字->数字)で並べるようにできるが、mendexではサポート しない。 -g は和文頭文字の区切りを切り換えるオプションとして扱う。 ・和文索引の読みの入力を減らすために、読みと熟語を対応させる辞書ファイルを使用。 ・和文の読みは辞書順に自動変換。 ・数字・記号->欧文->和文の順にこだわらない索引の作成が可能。 ・makeindexと比べて実行速度が非常に遅い。 <動作環境> FreeBSD 5.3 にて動作確認。 <プログラムのコンパイル/インストール> このmendexにはTeX ver.3のディレクトリ検索に対応するために、淺山 和典氏 (asayama@vid.cpg.sony.co.jp)によるkpathseaライブラリ対応差分をあててあります。 対応している検索ライブラリは kpathsea-2.6, 3.3, 3.4, 3.5 です。 1. このディレクトリを tetex-src の texk ディレクトリの下に展開します。 tetex-3.0 の場合は tetex-src-3.0/texk/mendexk2.6f ディレクトリになります。 tetex-src は全体をあらかじめ make しておいてください。 2. configure を実行します。その際、デフォルトの漢字コードを指定します。 対応している漢字コードは JIS, SJIS, EUC です。 例: EUCで使用する場合 ./configure EUC 3. make ; make install を実行します。 コンパイル時にkpathseaライブラリを使用した場合、texmf.cnf や環境変数で以下の 変数を設定すればそれを参照します。 ・INDEXSTYLE 索引スタイルファイルがあるディレクトリ ・INDEXDEFAULTSTYLE デフォルトで参照する索引スタイルファイル ・INDEXDICTIONARY 辞書があるディレクトリ ・INDEXDEFAULTDICTIONARY 常に参照する辞書ファイル これらは、ディレクトリ名を ':' (Windows では ';') で区切って並べます(TEXINPUTS などと同じ)。TEXINPUTS と同様、"//" は再帰的な検索を意味します。 これらの変数がどこにも設定されていなければコンパイル時に main.c 冒頭の DEFAULT_INDEXSTYLES、DEFAULT_INDEXDICTS で指定したディレクトリを用います (デフォルトでは、双方 "." が指定してあります)。 これらの環境変数が設定されていなければ texmf.cnf に設定された変数を検索します。 texmf.cnf 内では、TeXなどと同様に、INDEXSTYLE.mendex のようにプログラム名を 限定して指定することも出来ます。 また、INDEXDEFAULTDICTIONARY に辞書ファイル名を設定しておけば常にその辞書を 参照します。 <配布条件等> mendexの使用および配布に関しては、付属のCOPYRIGHTファイルを参照してください。 <問い合わせ先> mendexについてのお問い合わせは、電子メールで ptex-staff@ml.asciimw.jp 宛てに お願いします。